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参照用 記事

雑記/備忘

確率的圏、存在命題とスコーレム・コンビネータ

以前に書いた記事「圏論的確率論におけるCタイプとAタイプ」と、昨日書いた記事「マルコフ圏におけるベイズの反転定理」に対する補足を書きます。内容: 確率的圏 確率的圏の事例 存在命題 スコーレム・コンビネータ 確率的圏確率的圏〈stochastic category…

マルコフ圏におけるベイズの反転定理

ベイズの定理とかベイズの公式が何を指すかはいまいちハッキリしませんが、「マルコフ圏、ベイズの定理、陰関数定理」の最初の節で引用した定理のことだと言って間違いにはならないでしょう。フリッツ〈Tobias Fritz〉の"A synthetic approach to Markov ker…

簡約多圏とシーケント計算

昨日書いた記事「対称モノイド多圏(簡約版)」に関連しての雑多なお話。過去の記事で何度か触れたように、多圏〈polycategory〉は難しくて閉口します。そんな難しい多圏を何で必要とするのか? というと、僕の主たる動機は“シーケント計算のモデル”としてで…

対称モノイド多圏(簡約版)

単なる圏ではなくて多圏〈polycategory〉という概念が必要になることがけっこうあります。例えば、シーケント計算、テンソル計算、データベース理論などの圏論的定式化には多圏が欲しいところです。しかし、多圏をちゃんと定義するのはなかなかに難しい。そ…

VSCodeのEmacsキーバインド

「Google日本語入力のコマンドと状態遷移を解明する」にて: 色々と事情がありまして、Google日本語入力のキーバインドを変更しようと思いました。...[snip]... その事情は別なブログ記事に書くかも知れません。 ...[snip]... 今まで[変換キーを]トグル方式…

高校レベルの微積分、こんな書き方はやめて欲しい

表題の「こんな書き方」とは:「積分には不定積分と定積分があります」は認めるとして、積分区間(上端と下端)が書いてないので、左辺が関数の形をしているので、上記の積分記号は不定積分を表すことになります。不定積分の意味は、おおよそ「微分の逆」で…

Google日本語入力のコマンドと状態遷移を解明する

色々と事情がありまして*1、Google日本語入力のキーバインドを変更しようと思いました。付属ツール〈Google日本語入力のプロパティ〉のGUIからも変更できますが、テキストエディタを使ったほうが楽なので、タブ区切り形式のテキストファイルとしてキー設定を…

プログラミング言語としての AutoHotKey

AutoHotKeyは、ユーザーがホットキー(OSやバックグラウンドプロセスが処理する特殊なキーコンビネーション)を自由に設定できるWindowsソフトウェアです。スクリプト言語としても使用できます。が、スクリプト言語としての使用はおすすめはできません。ホッ…

マルコフ圏の一族から典型例を7つ

マルコフ圏の一族(昨日の記事「マルコフ圏の一族」参照)から、典型例となる圏をいくつかピックアップしましょう。まずは、確率論で使うマルコフ圏を3つ。 SBorelStoc : 標準ボレル空間〈standard Borel space〉を対象として、マルコフ核を射とするマルコ…

マルコフ圏の一族

ひと月ほど前(6月初旬)にマルコフ圏を知って以来、いくつかのブログエントリーを書きました。 マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化 マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ マルコフ圏、ベイズの定理、陰関数定理 圏論的確率論におけるC…

マルコフ核と確率密度関数

確率統計の理解のために、僕がジリィモナド、マルコフ核、マルコフ圏などをおすすめするのは、見通しがよくなり、必要な概念が実は少数なことが分かるからです。少数の概念に対する膨大な呼び名(同義語、類義語、曖昧語)が無節操にとっ散らかっています。…

モナドを使って多線形写像の圏を作る

多ベクトル空間〈poly-vector space〉と多線形写像〈poly-linear map〉の圏PLを作りましょう。テンソル計算をモダンにやりたいとき、PLが必要になります。また、PLを作る過程で、ちょっと変わったモナドが現れます。内容: 圏CMLの定義 CML上の線形化モナド…

有限離散マルコフ核に関する注意

「マルコフ核: 確率計算のモダンな体系」にて: 積分記号 と“微分”記号 を使って書いてますが、離散の場合でも通用する話なので、離散の場合は和分記号〈総和記号〉 と“差分”記号 または に書き換えてください。 これを実行するときの注意を幾つか述べてお…

圏論的確率論におけるCタイプとAタイプ

「マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化」にて: 比較的最近、フリッツ〈Tobias Fritz〉は、確率と統計を圏論的かつ統合的〈synthetic〉に扱うための枠組みとして、マルコフ圏〈Markov category〉を提案しています。...[sinp]...統合的〈s…

マルコフ核: 確率計算のモダンな体系

この記事は、5年前(2015-06-04)に書いた次の記事を再整理・敷衍したものです。もとの過去記事を参照する必要はありません*1。 測度的積分核と随伴構造 まず、「マルコフ核」の同義語が山のように(少なくとも20個は)あることは、次の記事を参照: ベイズ確…

フォングは何故「確率変数」と呼んだのか

あっ、そうか! そういうことか。昨日・一昨日と、フォングの因果セオリー論〈theory of causal theories〉を紹介しました。フォング論文で使われている語法・記法・図法が混乱・誤解をまねく〈confusing / misleading〉ものなので、「どうなの? コレ」と疑…

因果セオリー論の語法・記法・図法(修正案付き)

因果セオリー論〈theory of causal theories〉という奇妙な言葉については直前の記事「フォングの“因果セオリー”の理論」を見てください。直前の記事において、フォングのストリング図は「視認性が悪く、おすすめできませんね。」と否定的な言い方をしたので…

フォングの“因果セオリー”の理論

次の論文は、2012年に書かれたフォング〈Brendan Fong〉の修士論文です*1。 Title: Causal Theories: A Categorical Perspective on Bayesian Networks Author: Brendan Fong Pages: 77p URL: https://arxiv.org/abs/1301.6201 *2 タイトルが「因果の理論」…

経験分布って、なんだそれ?

一週間ほど前に、「経験分布」という言葉を聞いたのですが、これがよく分からない。経験分布は標本に対して定義されるらしいのですが、「標本」と「分布」といえば、“意味不明な用語の四天王”のなかの二つじゃないですか。こりゃ意味不明になるわな。 超曖昧…

マルコフ圏、ベイズの定理、陰関数定理

マルコフ圏に出会って10日くらいですが、だいぶ気に入ってます。 5月9日 マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化 5月16日 マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ フリッツ〈Tobias Fritz〉がマルコフ圏という俯瞰図を与えてくれたおかげで、…

マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ

「マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化」で紹介したマルコフ圏は、比較的に新しい概念です。 フリッツ〈Tobias Fritz〉が公理化して、新しい名前を付けた。 アイディアは新しくはなく、過去に同様な試みがあり、大量の実例もある。 フリ…

ユークリッド空間に埋め込まれた向き付き多様体の向きの表現法

※ 追記あります。ジョニー(a.k.a. id:hiroki_f @hiroki_f)*1が、twitterで「埋め込まれた多様体の向き」のことをつぶやいていたのですが、最初、意味がよく分かりませんでした(ツイートなので致し方ない)。2,3度やり取りして、だいたい納得しました。ま…

マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化

比較的最近、フリッツ〈Tobias Fritz〉は、確率と統計を圏論的かつ統合的〈synthetic〉*1に扱うための枠組みとして、マルコフ圏〈Markov category〉を提案しています。僕が知る限り、次の論文がマルコフ圏に関するいちばん詳しい資料です。 Title: A synthet…

ブラウザのアドレスバーにLaTeX数式を入れるとレンダリングされる

例題は次の数式です。このブログ内ではMathJaxによってクライアントサイドでレンダリングされます。LaTeXソースは次のとおりです(はてなブログではインライン数式です)。 \int_{t=a}^x f(t)dt = F(t) \Big|_{t=a}^x 空白を取り除くと: \int_{t=a}^{x}f(t)…

シュバレー/アイレンベルク関手の簡単な例+雑多なこと

2019年の最後に「シュバレー/アイレンベルク関手の話」という記事を書きました。シュバレー/アイレンベルク関手がちゃんと定義できれば、ド・ラーム複体や共変微分からの外微分系列は、シュバレー/アイレンベルク関手から得られるはずです。なるべく一般…

オンラインMarkdown環境の数式機能:謝罪と説明

ここ2,3日、オンライン上でMarkdown文書の編集や管理が行えるサービスを触ってみました。 StackEdit https://stackedit.io/ HackMD https://hackmd.io/ Kibela https://kibe.la/ この3つ全てにおいて、ディスプレイ数式は行ごとにセンタリングされます(Hack…

続・オンラインMarkdownエディタ&ビューワー

昨日の記事「オンラインMarkdownエディタ&ビューワー」で、オンラインMarkdownエディタStackEditを紹介しましたが、StackEditの数式機能(KaTeX)がイマイチでちょっと困りました。類似のオンラインツールであるHackMDを試してみます。 HackMD https://hack…

オンラインMarkdownエディタ&ビューワー

Wiki構文は、一時期は群雄割拠というか、方言が溢れていました。しかし今では、Markdownが標準の地位を獲得したようです*1。Markdownの拡張や方言はありますが、中核の構文は安定しています。僕も、Markdown構文で書くことは多いです。※ 追記があります。 オ…

カルタン微分計算系はいいぞ

昨日と一昨日話題にしたカルタン微分計算系〈Cartan calculus〉ですが、これはとても良いですね。知名度と人気はあまりないらしく、まとまった資料もないのですが、多様体上の微分計算を整理する枠組みとしてすごく便利です。3つのオペレータ d, L, i に関す…

カルタン微分計算系(とりあえず)

「微分インフラとはカルタン微分計算系」の続きです。カルタン微分計算系が満たすべき等式は、https://planetmath.org/cartancalculus に従うとして、それらの等式を載せる土台がまだハッキリしません。どの程度抽象的にすべきか? どのような下部構造を要求…